さくらんぼ(黄桃)の種類は全世界で1500種以上といわれています。このうち日本で経済栽培されているのは約30種前後と推定されています。現在、山形県内で栽培されている主な品種及び種苗登録品種(出願中も含む)を中心にご紹介します。
●お求めの際の留意事項
収穫の最適条件
早朝 日の出前に収穫を行うのが最も良い条件と言われております、又 サクランボは樹勢が強く、根からの水吸収力が高く、前日~当日の降雨はサクランボの旨味を薄め(味を飛ばしてしまうとも言う)させると共に実の急激な肥大化による実割れ(実の先端から)を起こし易くなるので、できるだけ晴天が続いた条件で収穫されたものを選択してお求め下さい。

旨味さの見分け方
サクランボ狩園でよく見かける光景がヒントです、旨味の濃淡は陽光の加減に左右されます、樹頂ほど葉の遮りが少ない為、陽光を充分浴び濃厚な味に育ちます。
一般的に、サクランボ狩園地等では、人の丈程度の高さの葉の遮りで陽光がとどかない部分を捥ぎ取りさせており、濃厚な味には程遠いが美味いものと思われております。

栽培地(栽培土壌)別甘酸味バランスの違い
サクランボのシーズンは初夏~盛夏にあたり、暑気や疲労回復には甘味一辺倒より仄かな酸味が好まれる場合が多く、東西日本各地での好みも微妙に異なっておりますので、産地や品種を見極めて甘酸味バランス最適と思えるものをお求め下さい。

さくらんぼ画像  品 種 収穫時期 果形 果 重 果皮色 主な特性、食味
 No image セネカ 5月下~6月上 長心臓形 4~5g 紫黒赤斑 ニューヨーク州立農業試験場で育成された(1924年発表)。果肉は赤色で、核周囲の着色が見られる。肉質は柔らかく、日持ちは悪い。糖度は10~11度と少なく、酸味は強く食味は淡泊である。
紅さやか 6月上~ 短心臓形 6g~ 帯朱紅色 佐藤錦にセネカを交配して得られた交雑実生から選抜、育成された早生の甘果オウトウである。糖度は14~19度で、果汁も多く、食味良好な品種で生食用の極早生種である。
第2892号 1991.11.19登録 登録者:山形県
ジャボレー 6月上~ 心臓形 5~6g 鮮紅~濃赤 1822年頃フランスで実生から選出育成された。果肉色は赤色で、肉質はやわらかい。甘味は少なく、酸味が多い。果汁は多いが風味が少なく淡泊である。
豊錦 6月上~ 短心臓形 5g~ 帯赤黄斑 ジャボレー、高砂、佐藤錦が混植された園地で発見された偶発実生である。早生種の甘皮オウトウである。
第1035号 S61.7.11登録 登録者:山梨県斎藤一博
瑞光 6月上~ 心臓形 4~5g 黄色赤斑 多数の偶発実生から選抜育成したもので果肉が堅い早生種である第1409号 S62.8.7登録 登録者:寒河江市 渡辺富多
おばこ錦 6月上~ 心臓形 9~10g 紫黒色 果皮は紫黒色、果肉は濃赤色に着色します。糖度17度位で、早生品種としては食味がよく有望な品種にあたります
香夏錦 6月上~6月中 短心臓形 6g~ 黄色赤斑 佐藤錦と高砂の交雑実生である。果肉色は乳白色で、肉質は柔らかく緻密である。甘味、果汁は多く、酸味は少ない。
正光錦 6月上~6月中 短心臓形 7g~ 黄色赤斑 香夏錦の自然交雑実生とみられ、果実は大きく、果肉はやや硬くて、いわゆるうるみ果が少ない。
第1407号 S62.8.7登録 登録者:福島県 佐藤正光
まさみ 6月中~ 心臓形 5~6g 帯朱紅 高砂の枝変わりで、早生品種である。縫合線が白い
第1408号 S.62.8.7登録 登録者:山梨県 保坂正己
高砂 6月上~ 短心臓形 6~7g 帯赤黄斑 1842年にアメリカで福寿(Yellow Spanish)の実生から選抜。1910年に名称一定会で高砂と統一した。山形では別名11号、福島では伊達錦、北海道では8号とも呼ぶ。果肉は乳白色で、核は果肉に占める割合が大きい。甘味は中位、酸味が多い。肉質は柔らかいが果汁が多く食味は良好である。
紅ゆたか 6月上~ 短心臓形 9g~ 鮮紅~濃赤 佐藤錦などの受粉樹となってきたわせ種「高砂」に代わる位置づけで、糖度は18-19度、果実も9グラムと佐藤錦に匹敵する数値を誇り、甘みが濃厚で着果が良好
山形県育成品種2010年4月に品種登録見込み
桜頂錦 6月中~ 心臓形 6g~ 帯赤黄斑 佐藤錦、ナポレオン等の混植園から発見された偶発実生である。糖度は14~15度で酸味は少なく、果汁は多い。結実量はやや少ないが、裂果性、果実の日持ちは中程度である。果肉が硬く、核が小さい。
第1758号 1988.1.5登録 登録者:山形市 田中清一郎
ジャンボ錦 6月中~ 長心臓形 7~8g 黄色赤斑 北光とエルトンとの混植園で発見された偶発実生である。果肉はクリーム色でやや柔らかく、粗密は中位である。裂果は北光と同様少ない。甘味はやや多く、酸味は少ない。
第921号 S60.7.18登録
弘寿 6月中~ 短心臓形 5g~ 帯赤黄斑 偶発実生で、花粉を有し、豊産性で多汁、甘味酸味ともに高く生果生産用または受粉樹用のどちらにも向く品種である。
第1146号 S61.8.26登録 登録者:東根市 小関弘二
八興錦 6月中~ 心臓形 8~11g 帯朱紅色 佐藤錦とジャボレーの交雑実生である。果肉はクリーム色で果肉の硬さは中、果汁は多く、甘味は中、酸味は少である。
第2701号 H3.6.19登録 河北町 今田興一郎
紅さとう 6月中~ 短心臓形 6~8g 帯朱紅色 大きさ、形は「佐藤錦」と同じであるが、 摘蕾・摘果によりL又は2L位の大玉が収穫可能です。着色開始期には、帯朱紅色でその後熟期が進むにつれ暗赤色になり、縫合線だけが赤色に着色しないため白い条が入ったように見えます
佐藤錦 6月中~6月下 短心臓形 6~8g 帯赤黄斑 1912年にナポレオンと黄玉を交配してできたと推定される実生から育成。以来、品質が良好でおうとうの主力品種となっている。果肉の色は乳白色で核が小さく可食部が多い。肉質は柔らかく果汁が多く緻密であるが、過熟ぎみになると色がくすむウルミ果が出やすい。糖度は14度以上、酸度0.5%程度あり、甘酸適和でオウトウ品種のうち最も美味しい。
紅きらり 6月中~6月下 短心臓形 8~9g 鮮紅~濃赤 自家結実性の品種で、1樹でも毎年結実が安定する。また、どの品種に対しても受粉樹となり、樹体はコンパクトである。果実は8~9gと大きく、着色・外観が良好で、酸味が少なく食味良好
第16618 号・平成20年3月山形県育成品種
さがえ 6月下~7月上 短心臓形 12~15g 帯朱紅色 平均果重12g~13g(最大15g)の巨大粒。
味は抜群で肉質良く糖度・酸味ともに完熟の佐藤錦とほぼ同じ。

花笠錦 6月中~6月下 短心臓形 10g~ 帯朱紅色 大きさは10gで2L~3Lと大玉で、果形は短心臓形、果皮は帯朱紅色に着色します。果肉内の着色はなく多汁で糖度が16~20度「佐藤錦」よりやや酸味を感じ ますが食味はいい品種

(ダイアナブライト)
ダイアナ 6月中~6月下 心臓形 11g~ 帯赤黄斑 ナポレオン、佐藤錦、高砂、ジャボレー等の混植食園地から採取した種子の実生から選抜したものである。果肉色は乳白色で、核は大きい。果肉の硬さは中位で果樹は多い。甘味は中位、酸味は少ない。結実、裂果、日持ちとも中位である。
第1760号 S63.11.5登録 山辺町 佐藤光之助
夕紅錦 6月中~6月下 心臓形 6~7g 帯赤黄斑 佐藤錦、ナポレオンの多数の混合実生の中から育成された。核の大きさ、果肉の硬さは中位である。果汁は多い。甘味は中位、酸味は微である。ナポレオンに近い風味がある。
第1759号 S63.11.5登録 寒河江市 菊地堅治郎
紅夢鷹 6月中~6月下 短心臓形 8g~ 帯朱紅色 果汁、甘味とも多く(糖度20度くらい)、酸味が少なく食味は良好です。
果肉は「佐藤錦」よりやや硬く、うるみにくい、「佐藤錦」に似ているが、着色が良く、甘味も強い、うるみにくいのが特徴です。
 No image 羽陽ことぶき 6月中~6月下 心臓形 7g~ 帯赤黄斑 ナポレオン、佐藤錦の混植園で発見された偶発実生である。果肉はやや硬く、果汁は中である。果肉は乳白色で、甘味はやや多く、酸味は中である。裂果は佐藤錦より少ない。
第358号 S58.2登録
光麗 6月中~6月下 心臓形 7~8g 黄色赤斑 ナポレオン、高砂、エルトンなどが混植された園地で発見された偶発実生である。花粉は多く、結実良好、豊産性である。
第1037号 S61.7.11登録 登録者:長野県 小沢光男
東香錦 6月中~7月下 長心臓形 7~8g 帯赤黄斑 ナポレオンの自然交雑による実生で、外観はナポレオンに似るが、ナポレオンより果汁の酸が少ない。
第1036号 S61.7.11登録 登録者:東根市 中島天香園
天香錦 6月中~7月上 心臓形 10~13g 帯朱紅色 摘果・剪定等の栽培技術により13gの大玉が収穫され、好評を得ている品種です。果皮は紅色で美しく、糖度が高く果形は「佐藤錦」に近い。果実の日持ちが非常に良く果軸が枯死しても果皮、果肉が硬く他の品種と比較しても優れている部分が多い。
紅秀峰 6月中~7月上 扁円 8~9g 帯赤黄斑 佐藤錦と天香錦を交配し、山形県園芸試験場において育成された。
果肉はクリーム色で肉質も硬く緻密である。糖度は18~21度、酸度はPHで3.8~4.0と食味良好な品種である。
第2893号 H3.11.19登録 登録者:山形県

(おりひめの季節)
おりひめ 6月中~7月上 短心臓形 10~11g 紫黒色 糖度は17~21度、果汁が多く酸味が適度にあり食味良い。降雨による裂果が多く雨避け栽培が望ましい。「ユタジャイアント」に外観は似ているが、食味は「ユタジャイアント」より濃厚です。
ナポレオン 6月中~7月上 長心臓形 7~8g 帯赤黄斑 品種の起源は不明であるが、18世紀始めからヨーロッパ諸国で栽培されている古い品種である。日本には何度も輸入されており、名称が統一されるまで、山形・秋田では10号、福島では11号、山形10号、東郷、北海道では20号と呼ばれていた。
果肉はクリーム色で、肉質は緻密で果汁は多く、生食、加工とも適している。果肉は硬く輸送性にも富むが、裂果が出やすい。糖度は16度、酸度は0.8~1%、佐藤錦と比較して酸味は強いが完熟したものは甘酸適和で味は濃厚である。
南陽 6月中~7月上 長心臓形 8~10g 帯赤黄斑 山形県農業試験場置賜分場で胚培養の試験の際に得られた品種である。糖度は14~16度、酸度は0.5~0.6パーセントで肉質も硬く、食味は極めて良好である。
月山錦 6月下~ 心臓形 12~15g 黄色 「天香錦」に似て硬く、軟化しにくいため、日持ちがよい。糖度は完熟時20~24度と高く、酸味が少なく食味が良い
夢あかり 6月下~7月下 短心臓形 9~10g 帯朱紅色 果肉はクリーム色で果肉内の着色は無く、果肉は硬い。長期間樹上に結実していても、うるみ果の発生が少ない、糖度は16~20度以上で甘く、酸味が適度にある食味のいい品種、肉質が硬いため貯蔵性に優れ、数多い品種の中でもかなり遅い時期まで肉質が保たれます。
出羽錦 6月下~7月上 短心臓形 8~10g 帯赤黄斑 肉は乳白色~クリーム色で果肉内の着色は無し、糖度は高いが、酸味があり、味はやや酸味を感じ多汁の品種。甘味だけではなく酸味のあるさくらんぼを好む人向けの品種
 No image 陽峰 7月上~ 長心臓形 9g~ 帯赤黄斑 北海道仁木町で山中に自生していた株から発見された。果肉色はクリーム色で、果肉内及び核周囲の着色はない。果肉は硬く、果汁は多い。甘味は多く、酸味は中位である。豊産であるが裂果性は高い。日持ちは良好である。
第1447号 S62.11登録 登録者:埼玉県 中山進
紅てまり 7月上~ 短心臓形 10g~ 全面濃赤色 果形は短心臓形~扁円形、果皮は全面濃赤色に着色し、果肉は乳白色~クリーム色で糖度18~20度位、食味が濃厚で、果肉は硬く軟化がしづらく日持ちがいいのが特徴
種苗法登録第8568号
高陽錦 7月上~ 短心臓形 7~9g 帯赤黄斑 ナポレオン、佐藤錦の混植園で発見された偶発実生である。果肉色は乳白色で、果肉内の着色はないが、核周囲の着色は微である。核の大きさはやや小さく、甘味、酸味ともに多い。果肉は硬く、果汁も多い。結実性は良く、裂果性は多いが日持ちは良い。
第1985号 H1.9.14登録 登録者:寒河江市 高橋庄次郎

大将錦 7月上~ 短心臓形 10g~ 帯赤黄斑 ナポレオン、佐藤錦、高砂の混植園で発見された偶発実生である。果肉色はクリーム色、核は極大である。果肉の硬さはナポレオンと比べても極めて硬く、果汁はやや多い。甘味は多く、酸味は少ない。裂果は多く見られるが果実の日持ちは良い。
第2216号 H2.4.6登録 登録者:上山市 加藤 勇